トルコはAKPとCHPの連立交渉が決裂して、一応まだMHPとか、交渉の余地は残ってますが、もう無理っぽいですね。結局、先月20日以降国内の治安も悪化してますし、これからどうなるのか全然読めません。
今回は水底に遺物が眠っていたというロマンあふれる記事です。
Sular çekilince Osmanlı'ya ait köprü kalıntıları ortaya çıktı
Macaristan'da Tisza nehrinde sular çekilince 1560'lı yıllarda inşa edildiği anlaşılan Osmanlı dönemine ait asma bir köprünün kalıntıları ortaya çıktı.
ハンガリーのティサ川で(乾燥により)水が減ったところ、1560年代に建造されたことが知られるオスマン時代の吊り橋の痕跡が出てきた。
sular çekilince「水が減ったところ」:sularはsu「水」の複数形ですが、トルコ語では不可算名詞によく複数接辞がつきます。ここでは「川の水」という巨大な質量を指しているから、複数接辞をつける方が自然なのでしょうか?
また、-(y)IncAは既に起こった出来事を示すときには「~したところ」、まだ起こっていない出来事を示すときには「~したら、~すると」のように訳すとしっくりくることが多いです。要は既然・未然に関わらず因果関係を表す副動詞ですね。
1560'lı yıllarda「1560年代に」
asma köprü「吊り橋」:asma「吊ってある」は動詞asmak「吊る」から派生した形容詞です。-mAは形容詞を派生することがあります。たとえば:dökmek「注ぐ」→dökme「注がれた」dökme demir「鋳鉄」
また記事中に
büyük ve küçük baş hayvanという表現が出てきます。個別にはbüyükbaş hayvanなどと分かち書きせずに書くことが多いです。直訳すると「大きな頭の動物、小さな頭の動物」で、いまいち分類がピンと来ません。
これは基本的に畜産関係でよく使われる用語で、
Wikipedia "hayvancılık" によると、前者の
büyükbaş hayvanは sığır「牛」manda「水牛」at「馬」eşek「ロバ」katır「ラバ」など、肉や乳が有用であったり、運搬や水田での労働力として使われたりする動物を指します。一方、後者の
küçükbaş hayvanは、koyun「羊」keçi「ヤギ」tavşan「ウサギ」やその他毛皮のとれる小動物を指すようです。
つまり哺乳類の畜産を総称してbüyük ve küçük baş hayvancılığıと呼ぶようですね。養鶏業はkümes hayvanlığı(=鳥小屋の畜産業)。もちろんdomuz「豚」は食べないので、畜産の用語としては登場しません。